
結論:副業で月3〜10万円を安定して作る最短ルートは、案件種類を絞り、納品の型で効率化し、見積の根拠を言語化することの3点でエス。
本記事では、Python副業の主要7カテゴリ(Excel/CSV自動化・定例レポート・Webスクレイピング・API連携・ダッシュボード可視化・データ整形ETL・RPA補助)を、相場レンジ、必要スキル、納品物テンプレ、見積式、リスク/法務まで“そのまま使える”形でまとめます。
価格表テンプレ/提案文/検収基準もコピペOKで付属。
この記事でわかること
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Python副業の主要7カテゴリの仕事の流れ・相場・納品物
-
コピペで使える価格表テンプレ/検収基準/提案文
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契約・法務の要点(現場で揉めやすいポイントを事前に回避)
>>【保存版】Python副業の始め方:月3〜10万円を目指す現実的ステップ
>>データ可視化レポート納品の型:Tableau/Matplotlib|“図3点+結論1行+運用”で伝わる・続く・刺さる
>>Webスクレイピングの法的リスクと安全運用|“規約→同意→頻度→記録”でトラブルを回避する実務ガイド
>>見積り・契約・著作権:トラブルを避ける基本知識|“スコープ×検収×知財”を先に決める
>>初案件はこの一通で決まる|返信率を上げる提案文テンプレ45選【コピペ可/検収基準・見積り付き】
>>単発を“毎月継続契約”に変える|週次10分レポートと改善バックログの型
>>クラウドソーシング攻略:失注しないポートフォリオ——“検索性×再現性×成果指標”の三種の神器
よくあるつまずき(最初の3件で消耗しないために)
最初の数件で消耗してしまう理由は、だいたい下の3つに集約されます。
- 相場が分からず安売り:時給換算が1,000円台に落ちやすい。
- 納品の型がない:毎回ゼロから作り直し、遅延と品質ブレが発生。
- 契約の穴:著作権/再利用/個人情報が曖昧で炎上。
対策はシンプル。先に案件の定義×価格表×検収基準を決めておくこと。本記事のテンプレを丸ごと使ってOKです。
この記事を書いた人
ふみと|大手企業のデータ/マーケティングサイエンティスト歴10年。副業・業務委託の伴走は100件超。
初めての副業ではExcel自動化のミニ案件(6万円)から入り、納品の型を固めて定例レポート→API連携へ拡張。
本記事は、その時に効いた順路と型をそのまま公開しています。
7つの案件カタログ(相場×型×検収基準)
相場は目安です。実際は要件の明確さ/データ品質/依存ツールで上下します。※税・手数料・ツール費は別。
1) Excel/CSV自動化(pandas/openpyxl/xlwings)
まずはここから始めるのが近道。
既存のExcelテンプレへの書き出しや定例集計は、効果が見えやすく継続に繋がります。
- 相場:3〜8万円/件(単発)|月額2〜6万円(毎月更新)
- 典型要件:CSV → 列整形 → ピボット → 既存Excelテンプレ出力 → メール送付
- 納品物:
main.py、config.yaml(列マッピング)、README.md、run.bat/.sh、logs/ - 検収基準:サンプル3本で完全一致。異常時は
logs/error_*.logに詳細を出力。 - 見積り式(例):
(要件整理2h + 実装8h + テスト3h + ドキュメント2h) × 時給4,000円 = 60,000円
初心者向け補足:このカテゴリは「既存のExcel作業を自動で再現」がゴール。
まずは1ファイル入出力/列名固定の“ミニ要件”から着手すると失敗しにくいです。
ミニサンプル(CSV→Excel書き出し)
何をしているか:CSVの列名を統一 → 月単位に集計 → 既存Excelファイルの所定シートへ出力。
# 目的:CSVを読み込み、列名を揃え、ピボットしてExcelテンプレに書き出す
import pandas as pd
src = pd.read_csv("sales.csv")
src = src.rename(columns={"日付":"date", "部門":"dept", "売上":"sales"})
# 月別×部門で集計
pivot = src.assign(month=pd.to_datetime(src["date"]).dt.to_period("M")).pivot_table(
index="month", columns="dept", values="sales", aggfunc="sum"
)
# Excelテンプレに追記
with pd.ExcelWriter("report.xlsx", engine="openpyxl", mode="a", if_sheet_exists="replace") as w:
pivot.to_excel(w, sheet_name="Pivot")
2) 定例レポート自動化(メール/PDF配信)
グラフ3枚+一言サマリのPDFを自動配信。運用に乗れば継続率が高いジャンルです。
- 相場:5〜12万円/件(初期)+月額1〜3万円(運用)
- 典型要件:CSV/DB→加工→Matplotlib/Plotlyで図→
report.pdf出力→メール送信 - 納品物:
report.ipynb/generate_report.py/scheduler.md(Windowsタスク/cron) - 検収基準:図3枚(推移/構成/分解)と結論1行を含むPDF、所要時間≤10分/回
ポイント:先に意思決定で使う指標を決めてから図を選ぶと、レポートが“刺さる”&運用も続きます。
3) Webスクレイピング(requests/BeautifulSoup/Selenium)
差分取得や在庫/価格監視など、事務の置き換えに直結。ただし規約/個人情報への配慮は必須です。
- 相場:3〜10万円/サイト(静的)/10〜25万円/サイト(動的/ログイン/画像DL)
- 典型要件:一覧→詳細→CSV保存/差分取得/画像DL/簡易監視
- 納品物:
crawler/(spiders/parsers/)/robots_check.md/rate_limit.yaml - 検収基準:対象URLの95%以上取得、重複率<1%、robots.txt順守
法務の要点:利用規約・個人情報・著作権(画像/テキスト)に注意。同意・頻度・ログ保全を運用に含めましょう。
4) API連携(SaaS/広告/GAなど)
- 相場:5〜15万円/連携(ETL)/+2〜5万円(リトライ/監視)
- 典型要件:API→JSON→
pandas→DB/Google Sheets→メール通知 - 納品物:
secrets_template.json/retry_policy.yaml/status_dashboard.md - 検収基準:日次成功率≥99%、API制限に対するバックオフ実装
5) ダッシュボード可視化(Tableau/Power BI/Plotly/Dash)
- 相場:10〜30万円/件(初期)+月額1〜5万円(運用/軽微改修)
- 典型要件:KPI定義→図選択→フィルタ/ドリルダウン→公開/権限設計
- 納品物:
dashboard.twbxまたはdash_app//kpi_definition.md - 検収基準:KPI定義との一致、初期表示3秒以内、データ更新自動化
6) データ整形ETL(CSV→DB/BigQuery/SQLite)
- 相場:5〜20万円/件(初期)+月額1〜3万円(運用)
- 典型要件:スキーマ設計→クリーニング→ロード→品質チェック
- 納品物:
schema.sql/etl.py/quality_checks.md(欠損率/重複率) - 検収基準:欠損率/重複率が設定閾値未満。再現手順どおりに再構築可能。
7) RPA補助(Python+Selenium/pywinauto)
- 相場:5〜12万円/フロー(ブラウザ/デスクトップ操作)
- 典型要件:ログイン→定形操作→CSV出力→検証
- 納品物:
flow_diagram.md/runner.py/failsafe.md - 検収基準:成功率≥95%、再実行手順の明記
価格表テンプレ(コピペ可)
以下を自分の条件に合わせて編集し、案件ページや提案文に貼っておくと交渉がスムーズです。
# 価格表(目安)
- 企画・要件定義:4,000円/時(最小2h)
- 実装:4,000〜6,000円/時(難易度で変動)
- ドキュメント/教育:3,500円/時
- 月次運用:15,000円〜(監視/軽微改修込み)
- 緊急対応:通常単価×1.5(営業時間外)
**固定価格例**:
- Excel/CSV自動化ミニ:60,000円〜
- レポート自動化(PDF/メール):80,000円〜
- スクレイピング(静的):70,000円〜/(動的):120,000円〜
見積の式(共通)
総額 = (要件定義h + 実装h + テストh + ドキュメントh) × 時給 + ツール費 + 予備10%納品の型(誰でも運用できる再現性)
“引き継げる形”で渡すことが継続のカギ。以下のフォルダ構成とREADME雛形をベースにすれば、保守も楽になります。
project_root/
README.md # 目的/使い方/検収基準
config.yaml # 入出力パス/列マッピング/閾値
main.py # エントリポイント
requirements.txt # 依存
logs/ # 実行ログ
samples/ # 入力サンプル/出力サンプル
tests/ # 最小pytest(2〜3本)
scheduler.md # 予約実行の手順(Windowsタスク/cron)# README雛形(抜粋)
## 目的
## 使い方
- `python -m pip install -r requirements.txt`
- `python main.py --config config.yaml`
## 検収基準
- サンプル3本で判定一致、エラーはlogs/に出力
## 制約/注意
- 個人情報は含めない/APIキーの保護契約・法務・セキュリティ(要点だけ)
- 契約書:成果物の著作権/ソース再利用範囲、再委託可否、検収/支払サイト、秘密保持を明記。
- 個人情報:匿名化/マスキング、持ち出し禁止、アクセス権限は最小。
- スクレイピング:規約/robots.txt、利用目的、画像/テキストの著作権。
- 成果の使用許諾:ポートフォリオ公開の可否(匿名/ダミーデータ化)。
提案文テンプレ(初回接触|約300字)
最初は“ミニ構成+短納期”で信頼を得るのがコツ。
以下をコピペ→要件に合わせて3行だけ調整すればOKです。
ご担当者様
○○(データ可視化/自動化)を担当している◯◯と申します。CSV→Excelレポートの自動化とWebスクレイピングで計50件以上の実績があります。以下の“最小構成”で2週間以内の試作が可能です。
・入出力の定義(config.yaml)
・エラーログ/再実行の手順(README)
・検収用サンプル3本
まずは固定価格60,000円のミニ版で、合意いただければ月次運用へ拡張できます。要件をお聞きできれば24h以内に見積をお戻しします。検収基準テンプレ(合意書に転記)
- 入力:提供CSV/URL/API(再現可能)
- 出力:Excelテンプレ/PDF/DBテーブル
- 精度:サンプル3本で一致、差分は再現可能なログを提示
- 成功率:運用時の日次ジョブ成功率≥99%
- 変更管理:Issueで申請→影響見積→合意後に実装トラブル回避:よくある失敗と予防策
- スコープ肥大:仕様追加は別見積。
change_request.mdで合意。 - データ品質不足:品質チェック表(欠損/重複/異常)を初回に提出。
- 環境差異:Pythonバージョン/依存を固定(
requirements.txt)。 - 属人化:README/ログ/サンプルで運用引き継ぎ可能に。
単価を上げる打ち手(成果で語る)
- “結果”で語る:作業時間-50分/回や欠品率-1.0ptなど成果指標を実績化。
- 定額運用に切替:月額1.5〜5万円で軽微改修+監視をパッケージ化。
- 改善提案:ダッシュボード化、A/B運用、API連携のアップセル表を添付。
読者タイプ別“最初の1本”
- 社会人(転職狙い):
sales_daily_report.py(CSV→Excel/PDF)→ レポート自動化をポートフォリオ化。 - 副業目的(収益化):スクレイピング+Google Sheetsで在庫/価格監視。
- 在宅中心:API → PDF の非同期ジョブ(夜間実行)で時間を固定。
学習/伴走サービス(まずは体験から)
質問初動とレビューが速い環境は、納品の型の習得が早い。
迷ったら無料カウンセリング/体験で基準を数字で確認しましょう。
TechAcademy データサイエンスコース(受講料:174,600円~ ※更に割引あり)

株式会社キカガク AI人材長期育成コース(受講料:237,600円~)

今日決める3つ(ここまで読んだら行動)
- 得意カテゴリを1つに絞る(自動化/スクレイピング/可視化)。
- 価格表と検収基準をコピペして自分版に編集。
- 提案文テンプレで3件に打診(クラウドソーシング/社内)。
14日で初案件まで(実行表)
Day1-2:価格表/検収基準/READMEテンプレを整備
Day3-5:PF最小(CSV→Excel/PDF)を公開(GitHub/動画5分)
Day6-7:提案文送付10件(3件にカスタム)
Day8-9:ヒアリング→SOW(範囲/成果物/検収)を合意
Day10-12:実装/テスト/ドキュメント
Day13:検収→修正→納品
Day14:運用提案(定額プラン)次に読むべき記事(内部リンク)
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