
在宅でPythonを学ぶうえで一番の壁は「時間がない」ことではなく、時間の設計がないこと。この記事では、朝活/家事前/寝かしつけ後の3つの時間帯を活かし、15分ユニットで学習を回す具体策をまとめました。
読めばそのまま使える時間割テンプレ、15分メニュー48個、家族への共有テンプレ、12週間ロードマップまで“コピペ可”で揃います。
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この記事でわかること
- 時間帯別の役割分担(朝=新規、家事前=整備、夜=復習)
- 15分ユニット(集中×3+記録)で進捗を必ず残す方法
- 家族合意の作り方(冷蔵庫ポスター/合図)
- 疲れている日の20分短縮版/12週間ロードマップ
よくあるつまずき(3つ)
- 時間が“塊”で取れない:60〜90分を確保しようとしてゼロの日が増える。
- 開始の摩擦が大きい:PC起動→教材探し→…で5分が蒸発する。
- 家族と暗黙に競合:学習と家事・育児が見えないところで衝突する。
解決は「15分ユニット×3」に分解し、開始トリガーと家族合意を先に作ること。
執筆者のひとこと
筆者(ふみと)はデータ/マーケティングサイエンティスト歴10年。第一子の夜泣き期は「朝の30〜45分」だけが自分の時間でした。学習が続いた方に共通するのは、固定スロット化と15分メニューのストック、そして家族への見える化でした。
時間帯別の設計:朝・家事前・寝かしつけ後
時間帯 | 認知コスト | 向いている作業 | 例 |
---|---|---|---|
朝活(5:30〜7:00) | 低〜中(静か/頭がクリア) | 新規学習/コーディング | 教材1章、演習2問、コード写経 |
家事前(8:30〜9:00/昼前後) | 低(短いスキマ) | 整備/設定/整理 | 仮想環境作成、pip-sync 、README更新 |
寝かしつけ後(21:30〜23:00) | 中〜高(疲労あり) | 復習/動画視聴/軽演習 | 朝の復習、短問、動画1本 |
原則:朝=新規、夜=復習/出力、家事前=整備。これで「やること迷子」を防ぎます。
15分ユニット(Pomodoro×3)で回す
- U1(10–15分):ウォームアップ(目次確認/前回の復習/今日のToDo選定)
- U2(15分):集中実装/演習(1機能・1問・1グラフ)
- U3(15分):仕上げ/メモ(要点3行、Gitコミット、Issue更新)
- U4(任意15分):次回の下ごしらえ(フォルダ/ファイル用意)
45分で「完成までの一歩」を残し、必ず次回の入口(コメントやファイル)を作って終えましょう。
15分メニュー48個(コピペ可)
Python基礎:if/for
練習/関数3本作る/例外処理でtry/except
を追加/pathlib
でパス置換。
pandas:read_csv→groupby→agg
で指標1つ/merge
で結合1本/pivot_table
でクロス集計。
可視化:折れ線1枚/棒グラフ1枚/注釈と基準線。
scikit-learn:train_test_split→LogisticRegression
で学習/accuracy_score
→混同行列。
SQL/SQLite:SELECT→GROUP BY→JOIN
でKPI1つ。
自動化:pathlib+glob
で一括処理/argparse
で引数追加。
環境整備:requirements.in
整備→pip-compile
→pip-sync
/pre-commit
導入。
ポートフォリオ:READMEのBefore→Afterを1行追加/スクショ差し替え。
→ 詳細は[内部リンク:作業時間を半減する環境構築:VSCode/タスクランナー]/[内部リンク:クラウドソーシング攻略:失注しないポートフォリオ]
1週間の時間割(テンプレ)
月:朝活45分(新規)/夜15分(復習)
火:朝活45分(新規)/家事前15分(整備)
水:休息 or 予備
木:朝活45分(新規)/夜15分(動画)
金:家事前15分(整備)/夜30分(仕上げ)
土:朝活30分(演習)+昼15分(記録)
日:完全オフ(家族イベント/散歩)
合計:週4.5〜6時間。全休1日を必ず入れる。
疲れている日の短縮版(20分だけ回す)
- タイマー20分:U1 5分(復習箇条書き)→U2 10分(1問だけ)→U3 5分(メモ)。
- OK基準:ノート3行+1コミットができれば合格。
- 禁止:SNS/教材探しをしない(入口はブックマーク1つ)。
家族合意:見える化と合図のテンプレ
冷蔵庫ポスター(A5でOK)
◯◯のPython学習(1日45分、朝活)
・時間:6:00–6:45(火/木/土)
・合図:イヤホン+テーブルの青ポストイットが出ていたら“学習中”
・目的:在宅で月3万円の自動化案件を受ける
・終わったら:朝食の準備を交代、ありがとうと言う
家族への共有メッセージ(LINE用)
来月から朝の45分をPython学習にします。6:00–6:45は静かに学ぶ時間にしたいので、青い付箋が出ていたら声かけは最小に。終わったら朝食準備は私がやるね。12週間だけ一緒に応援してくれると助かります!
12週間ロードマップ(積み上がる順序)
- Week1–2 基礎装備:Python環境・VSCode・
pip-tools
・pre-commit
・Jupyter。
>>作業時間を半減する環境構築:VSCode/タスクランナー|“保存で整う・ワンキーで回る”仕組み化テンプレ - Week3–4 Python基礎:制御構文/関数/例外/ファイル入出力。
>>【超入門】Pythonの基本文法:変数・型・演算子・条件分岐・ループを一気に攻略(保存版) - Week5–6 pandas/可視化:
groupby/merge/pivot
、折れ線/棒/注釈。
>>【保存版】pandas基礎:データフレームの作成・整形・結合・集計を“実務の型”で身につける
>>【保存版】可視化入門:Matplotlib/Plotlyの使い分けと“伝わるグラフ設計”10ステップ - Week7–8 自動化/SQL:スクリプト化・スケジューリング・SQLite連携。
>>自動化:スケジューリングと業務改善の型|「再実行安全×観測可能×静かに動く」を仕組みにする
>>【保存版】SQLite×Pythonで作る“ローカルDWH”——ETL・集計・レポート自動化の最短手順 - Week9–10 レポート納品:PDF自動出力・QC・説明力。
>>データ可視化レポート納品の型:Tableau/Matplotlib|“図3点+結論1行+運用”で伝わる・続く・刺さる - Week11–12 PF公開:Excel自動化と週次PDFの2本を公開、提案3件送付。
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在宅集中ブースの作り方(低コスト)
- 物理トリガー:タイマー(砂時計/キッチンタイマー)とイヤホンを固定位置に。
- 視界のノイズを消す:デスクトップを空に、VSCodeはZen Mode(
Ctrl+K Z
)。 - 一発起動:ブラウザスタートページを教材/リポジトリ/ノートの3リンクのみに。
- 姿勢:腰が痛い日は立ち学習(キッチンカウンター流用)。
- 5分片付け:終了5分=片付け/次回の入口作り。
サンプル導線:朝・家事前・寝かしつけ後
朝活45分(6:00–6:45)
6:00 タイマーON→昨日のノート3行を読む(5分)
6:05 演習1問(15分)
6:20 コード整形/コミット(10分)
6:30 READMEに1行追記→次回ToDoを1つ(10分)
家事前15分(8:45–9:00)
8:45 `pip-sync`と`pre-commit`チェック(5分)
8:50 読みかけ記事のメモ→Issueに1件(10分)
寝かしつけ後30–45分(21:30–22:15)
21:30 動画で復習(15分)
21:45 朝の続きの一問(15分)
22:00 ノート3行+明日の下ごしらえ(10分)
よくある質問(挫折ポイントと回避策)
- Q:子どもが起きて中断が多い。
A:章ではなく「問」で区切る。1問=15分設計にし、再開の入口(ファイル名/コメント)を残す。 - Q:夜は眠くて進まない。
A:夜は復習/記録のみ。新規は朝に回す。寝る前はスクショ整理でもOK。 - Q:学んだのに忘れる。
A:翌朝の最初の5分で前日のノート3行を読む。週末に見返して「できる/未着手」を仕分け。 - Q:PCが重い。
A:クラウド実行(Google Colab等)や軽量DB(SQLite)を活用。→ [内部リンク:低スペックPCでも学べる?クラウド環境の使い方]
在宅で“安全に”始めるための注意点
- データの取り扱い:個人情報は扱わない、社内データは持ち出さない。
- スクレイピング:規約/robots順守、差分取得/レート制御。→ [内部リンク:Webスクレイピングの法的リスクと安全運用]
- 著作権/OSS:READMEに第三者ライセンスを記載。→ [内部リンク:見積り・契約・著作権]
伴走サポート(無料カウンセリング/体験)
独学はレビュー速度で差がつきます。無料カウンセリング/体験で、時間帯別の学習計画と15分メニューをレビュー基準に落とし込み、在宅×子育ての現実に合うペース設計を確認しましょう。
株式会社キカガク:業務再現型課題×具体レビュー。朝活/夜活のスキマでも、Git/pytest/CI
の質問がしやすい。
Tech Academy:質問初動の速さ×時間帯の柔軟性。週末/平日夜でもメンター対応が受けやすい。
TechAcademy データサイエンスコース(受講料:174,600円~ ※更に割引あり)

株式会社キカガク AI人材長期育成コース(受講料:237,600円~)

タイプ別の第一歩
- 乳幼児期(夜泣きあり):朝活最優先、夜は復習だけ。週合計3〜4hを死守。
- 小学生期(宿題付き):子の宿題タイム=自分の復習タイムに同期。
- 共働き・シフト:家事前15分の整備枠を毎日固定、週末に90分まとめ学習。
今日やること(30分)
- 冷蔵庫ポスターを作って掲示(学習時間/合図/目的)。
- 15分メニューを10個だけ選び、ノートの先頭に貼る。
- ブラウザのスタートページを3リンク(教材/リポジトリ/ノート)に設定。
- 明日の朝の入口(ファイル/コメント)を1つ作る。
この記事から次に読むべきもの(内部リンク)
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