
この記事のゴール
在宅・子育てでまとまった時間が取れない。それでも1日1時間を正しい順序で積み上げれば、3ヶ月でレポート納品ができるラインへ到達できます。この記事では、通勤ゼロ/すきま時間中心の方向けに、習慣化×学習計画×プロジェクト運用を“現場基準”に落とし直しました。
すぐ使える15分/30分/60分のデイリーメニュー、週次/30日/90日プラン、家族合意テンプレ、ミニ案件(SQLite×Excel納品)まで、コピペOKのテンプレとコード付きでまとめます。
学習が続かない“本当の理由”と対処法
在宅・子育ての壁は「時間がない」ことではなく、時間が断続的で文脈が切れやすいことにあります。以下の課題に対し、“いつでも中断/再開できる”設計へ切り替えるのが近道です。
- 時間が断続的:30分未満しか取れない ⇒ 重い課題に手を付けられない
- 文脈が切れる:再開時に「どこまでやったか」を思い出すのに10分消える
- 環境が揃わない:PC起動→仮想環境→データ準備…でやる気が落ちる
- 成果が見えづらい:インプット偏重でアウトプットが溜まらない
対処の原則はシンプルです。
1) “小さな完了”を毎日作る/2) 「次やること」をコードの先頭に書き残す/3) 図1枚 or Excel追記で必ず可視化。これだけで復帰コストがほぼゼロになります。
著者より(ふみとメモ)
大手でデータ/マーケサイエンティストとして10年、育児と在宅の両立で回した案件は100件超。鍵は道具を軽く(SQLite×pandas)、粒度を小さく(関数化/CTE)、成果を見える化(Excel/PDF)することでした。この記事はその運用を“1日1時間”の型に再構成したものです。
“1日1時間”で進むデイリーメニュー
目的は翌月に使えるアウトプットを毎週出すこと。教材の“視聴”より、手を動かす時間を最大化します。
デイリーメニュー(保存版)
60分版
・10分:ログ&準備(前回の「次やること」を確認→今日の完了定義を1行で)
・35分:実装/検証(Notebook 1〜2セル or SQL 1本を“仕上げる”)
・10分:可視化/出力(図1枚 or Excel追記)
・5分:次のTODO(次セルの冒頭にコメントで残す)
30分版
・5分 ログ/20分 実装/5分 次TODO
15分版(緊急)
・3分 ログ/10分 注釈やREADMEを追加/2分 次TODO
※どの版でも「次やることをコードの上に書く」が最重要([内部リンク:Jupyter Notebookの基本])。
週次の型と「30→90日」ロードマップ
- Mon:要件/設計(KPI・粒度・SQL草案)
- Tue:ETL(取り込み・バリデーション)
- Wed:集計(
WITH monthly
完成) - Thu:可視化(根拠図+注釈)
- Fri:配布(Excel/PDF、README更新、家族へ学習成果を3行共有)
30→90日の見取り図
Day 1–30|基礎×1本納品:「月次×店舗の売上トレンド」Excel1冊+図1枚([内部リンク:データレポート納品の型])
Day 31–60|効率化:増分ロード・PRAGMA/INDEX適用([内部リンク:SQLite×Python])→日次5分自動更新
Day 61–90|応用:Top-k優先リストやYoYアラート(単純閾値)→在宅副業の最小案件に。余力があればPR-AUC/Top-k評価([内部リンク:モデル評価])。
実装テンプレ:軽量スタック(SQLite×pandas×Excel)
サーバ不要・ファイル1つ・再現性高め。最小労力で「動く成果物」まで出し切る構成です。
プロジェクト雛形(コピペ)
home_learning/
├─ data/
│ ├─ raw/
│ └─ warehouse/
├─ src/
│ ├─ etl.py
│ ├─ sql/create_tables.sql
│ └─ report.py
├─ reports/
└─ README.md
create_tables.sql
PRAGMA foreign_keys=ON;
CREATE TABLE IF NOT EXISTS sales (
order_date TEXT, store TEXT, product TEXT,
qty INTEGER, price REAL
);
CREATE INDEX IF NOT EXISTS idx_sales_store_date ON sales(store, order_date);
etl.py
(最小版)
from pathlib import Path
import sqlite3, pandas as pd
ROOT = Path(__file__).resolve().parents[1]
DB = ROOT/"data/warehouse/home.sqlite"
def init\_db():
DB.parent.mkdir(parents=True, exist\_ok=True)
con = sqlite3.connect(DB)
con.execute("PRAGMA journal\_mode=WAL;")
con.executescript((ROOT/"src/sql/create\_tables.sql").read\_text())
con.close()
def load\_csv(csv\_path: str):
con = sqlite3.connect(DB)
df = pd.read\_csv(csv\_path)
df = df.query("qty>0 and price>0")
df.to\_sql("sales", con, if\_exists="append", index=False)
con.close()
report.py
(月次×店舗、図1枚+Excel)
import sqlite3, pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt
from pathlib import Path
ROOT = Path(__file__).resolve().parents[1]
DB = ROOT/"data/warehouse/home.sqlite"
SQL = """
WITH m AS (
SELECT strftime('%Y-%m', order\_date) AS ym,
store,
SUM(qty\*price) AS sales
FROM sales
GROUP BY ym, store
)
SELECT \* FROM m;
"""
def export\_all():
con = sqlite3.connect(DB)
m = pd.read\_sql\_query(SQL, con)
con.close()
\# 図
g = m.groupby("ym", as\_index=False)\["sales"].sum()
plt.figure(); plt.plot(g\["ym"], g\["sales"], marker="o")
plt.title("月次売上の推移"); plt.xticks(rotation=45); plt.tight\_layout()
(ROOT/"reports").mkdir(exist\_ok=True, parents=True)
plt.savefig(ROOT/"reports/fig\_trend.png", dpi=200, bbox\_inches="tight")
\# Excel
with pd.ExcelWriter(ROOT/"reports/report.xlsx") as xw:
m.to\_excel(xw, sheet\_name="monthly", index=False)
実行順:init_db()
→ load_csv("data/raw/sales.csv")
→ export_all()
家族・同居人と揉めない“合意形成テンプレ”
時間帯を固定し、宣言と可視化で協力を得ましょう。以下はそのまま使えるメモです。
【目標】90日で在宅副業の最小納品(Excel+図1枚)を完成
【時間帯】毎朝6:30-7:30(子ども起床前)/ 予備:21:30-22:00
【禁止事項】朝時間の呼び出し/学習中の通知
【ヘルプ】ゴミ出し/洗濯は前日夜に完了
【可視化】週1で成果を3行共有(Slack/LINE)
サポートを活用して“止まらない学習”へ
独学でも進められますが、すきま時間で詰まった時にすぐ聞ける環境があると中断→離脱を防げます。6ヶ月ロードマップに沿って在宅×副業へ繋げるなら、下記2校の無料カウンセリングは強力な選択肢です。
・株式会社キカガク:業務再現型課題で、レポート納品〜ポートフォリオまで一気通貫。
・Tech Academy:質問速度×短時間運用が強み。育児の合間でも継続しやすい。
TechAcademy データサイエンスコース(受講料:174,600円~ ※更に割引あり)

株式会社キカガク AI人材長期育成コース(受講料:237,600円~)

読者タイプ別:運用のコツ
- 社会人(キャリアチェンジ):朝活60分で週5。Mon設計→Fri配布の型を死守。
>>【保存版】データ職のポートフォリオ完全ガイド|再現性・評価・LTまで - 副業(稼ぎたい):金曜は必ずExcel出力まで。テンプレで毎月の定例化。
>>【保存版】データレポート納品の型:要件定義→ETL→検証→可視化→Excel/PDF→引き継ぎまで、失注しないワークフロー完全版 - 主婦/夫(在宅):15分版を常備。コメントTODOで中断→再開を速く。
>>【保存版】Jupyter Notebookの基本:環境構築・使い方・再現性・“読みやすいノート”設計まで完全ガイド
今日からできるミニプロジェクト(提出推奨)
課題:sales.csv
→ SQLite取り込み → 月次×店舗集計 → 図1枚+Excel出力 → 家族に3行サマリを共有
- [ ] 時間帯固定(朝/夜)と家族合意メモを作成
- [ ]
init_db
→load_csv
→export_all
が上から通る - [ ] 図は2〜3色+強調1色、注釈1つ
- [ ] Excelに
README
シートを追加(目的/指標/手順) - [ ] サマリ3行をSlack/LINEで共有
1) 4〜7月の月次売上 YoY -12%。
2) 新商品X導入後、カテゴリYの構成比 +2.1pt。
3) 次回:上位店舗の在庫アラートを追加予定。
付録:積み上げリスト&メモの型&FAQ
A. 15分でできる“積み上げ行動”
- Notebookのヘッダー/設定セルを整える(乱数/パス/バージョン印字)
WITH monthly
のCTE名とコメントを付ける- グラフに注釈1つ足す(キャンペーン開始)
- Excelに
README
シートを追加 requirements.txt
のバージョン固定
B. 中断→再開を速くするメモの型(コピペ)
# TODO(次回)
- report.py にカテゴリ構成比(100%積み上げ)を追加
- 配布Excelに Summary タブを作る(売上/YoY)
- README に実行手順を追記
C. FAQ
Q. PCが開けない日はどうする?
A. 15分版で注釈やREADMEなど“軽作業”を進める。ゼロを作らないことが続くコツ。
Q. 子どもが起きて中断した
A. TODOコメントを先頭に置く運用にしておく。復帰は1分で可能。
Q. どの教材を選べば?
A. 基礎→実務型の順で。[内部リンク:pandas基礎] → [内部リンク:pandas実践] → [内部リンク:SQL入門] → [内部リンク:SQLite×Python] → [内部リンク:データレポート納品の型]
この記事から次に読むべきもの(内部リンク)
- [内部リンク:SQLite×Python]
- [内部リンク:データレポート納品の型]
- [内部リンク:可視化入門]
- [内部リンク:ポートフォリオ完全ガイド]
- [内部リンク:未経験からデータサイエンティストへ:6ヶ月ロードマップ]
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